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Posted by TI-DA at

小説を読んでいる

2024年02月09日 / 備忘録:読んだ&読みたい本たち

近年、ビジネス書ばかりを読んでいたが、
日本の小説も読もか、と。

利用者のための選書
おもしろいかな?
本もあいのみなさまからの影響やら


小説を読むときは辛抱足りず
あとがきばかりを読んでおりました。
結論を最初に下さい!
と、ばかなことを考えたり。
しんぼうしんぼう…

---

『水車小屋のネネ』 津村 記久子 著
毎日新聞出版(2023.3)
978-4-620-10862-9

『小さいおうち』 中島 京子 著
文藝春秋(2010.5)
978-4-16-329230-4

『孤宿の人 上・下』 宮部 みゆき 著
新潮社  新潮文庫(2009.12)
978-4-10-136931-0
978-4-10-136932-7

『光のとこにいてね』 一穂 ミチ 著
文藝春秋(2022.11)
978-4-16-391618-7

『ブラックボックス』 砂川 文次 著
講談社(2022.1)
978-4-06-527365-4
---

こないだ友人には
「最近はまえがきとあとがきしか読んでない」
と、ドヤ顔してました
(作っているひとたちにたいへん失礼です…)

人文書はそうはいかぬ

読破した結果
好きな作家・この作品はイマイチ
と、自身の好みがわかり、興味深かった。

次は何を読もうか。  


Posted by なかほどちびた at 18:00Comments(0)

「本もあい」メンバーとの交流は…

2023年12月18日 / 備忘録:読んだ&読みたい本たち

【読書メモ】

先日、友人から誘われて
金武町ネイチャーみらい館へ行ってきた!

キャンプ場で、
焚火をしながら
最近読んでよかった本を
持ち寄って
紹介しあいました!

ちょ~たのしかった~

参加者は、本の頼母子講"本もあい" メンバー。
猛者のめんめん…(;゚д゚)ゴクリ…

私が持って行ったのは3冊。


『活版印刷 デザインのアトリエ』
Bazin Gaby(バザン・ギャビー) 作
みつじ まちこ 訳
グラフィック社(2023.8)
ISBN: 978-4-7661-3809-2
(749.4)


『差し出し方の教室』
幅 允孝 著
弘文堂(2023.1)
ISBN: 978-4-335-55180-2
(019.2)


『12歳から始める人見知りしない技術 誰とでも打ち解ける 初対面に強くなる』
鳥谷 朝代 著
秀和システム(2023.9)
ISBN: 978-4-7980-7031-5
(361.4)




  


Posted by なかほどちびた at 17:40Comments(0)

オンナはむずかしい

2023年10月15日 / つれづれ日記

漢字の書き取り。

山、川、木、林、森
田、力、男、女、人。

娘「女はむずかしいね、おとうさん!」
父「うん、オンナは難しい…」

いろんな「オンナ」がありますね。
---


  続きを読む


Posted by なかほどちびた at 09:22Comments(0)

ロウ & ジン

2023年03月28日 / つれづれ日記

今日も病院の待合で膨大な待ち時間を持て余している。こんな時は文章を読んだり書いたり飽きたり。

沖縄県は「陥落した長寿県」と言われて久しいが、まだまだお元気な方がご健在である。

周囲にはご老人方が自分の順番をこんなにも楽しげ?にお待ちになっている。隣にいる93歳になると言う幼女のごとき女性とその娘さん、そしてお二人を向かいの老紳士が気遣う。会話は成立しているのか。

5つ向こうのベンチにはなぜかわたしの伯母が座っている。私は近視のため確認できないが、声がそうだ。確か伯母はまだ80そこそこである。高めの、丸っこい声はよく通っている。

病院の待合ベンチは異空間だ。近親者も老人。そうでない方も老人。医師も老人。私ももうすぐ老人。誰もかれも老人ぴか。


  

Posted by なかほどちびた at 14:54Comments(0)

山本順一『「明日のハナコ」事件を通して分かる、この国の「演劇」教育のレベル』

2022年10月28日 / 備忘録:読んだ&読みたい本たち

『みんなの図書館』2022年9月号に大変気になる文章があり、滞っていたブログ更新をいそいそと再開する。

今回とりあげるのは
図書館問題研究会編集の雑誌から、
山本順一連載「図書館の生態系」18回目である。
副題は「政治、強者にひざまずく福井県の演劇教育」。
辛辣。すごい。

10月23日昼に観た舞台「明日のハナコ in 沖縄」に関連した記事だ!
おお!タイムリー!

『明日のハナコ』については、
「3分でわかる『明日のハナコ』の基礎知識」
これまでの経緯をやさしく解説しています。


さて。山本氏の雑誌記事。
---

‘図書館員、住民、研究者を主な構成員とする’
トモンケン(図書館問題研究会)は、

「明日のハナコ」を抹殺する
‘(事後)閲覧(censorship)’
を行った‘演劇教育’の意義を知らない
福井県(高校文化連盟演劇部会)の振る舞いは、
「(世界人権規約や日本国)憲法で保証される表現の自由を前提とした、知る自由の保障をもっとも重要な任務とする私たち図書館に関わるものにとって」とても「看過できません」
との見識を明らかにしている。

注28:「福井県の高校演劇から表現の自由を失わせないための『明日のハナコ』上演実行委員会」の福井県高校文化連盟演劇部会への要求に賛同します
---

ほほう。
しかし山本氏は「ハナコ事件」と連続して書いている。
このネーミングはよろしくない。
「ハナコ」事件ではなく、「福井県原発忖度」事件 にしていただけないものか。

この件は、見識をもっと深めてからアップするべきだろうか。
いや、このブログは備忘録だ。
忘れないように書く。  


Posted by なかほどちびた at 23:54Comments(0)

『間違いだらけの文章教室』

2022年02月23日 / 備忘録:読んだ&読みたい本たち

読んだ本&読みたい本を
忘れないように。
備忘録。

『間違いだらけの文章教室』
高橋 源一郎 著

・文章は誰のものか?それは、ぼくたちのものだ
・「名文」以上の文章がある、ということ
・投げるのだ「ことば」を、それしか武器がないのなら

章立てからして、源ちゃん節炸裂のことばが
きらめきのごとく並ぶ。

「文章」について書いてあるのに
人生(しかも苦境にある)を垣間見る思い。

何よりも、平易なことばで"授業"が進んでいくのが
こんな私にとっても何よりもありがたい。

「伝わる」ってどういうことだろう
考えさせてくれる書です。

と、ここまで書いて
「あ~私って上っつらのことばを並べるだけの人生だな~」
とかツラツラと思ってしもた。
文章って、サラサラと
カンタンに(=何も考えずに)書けちゃうよね。

吐き出すように、一字一字書いた方の文章を
もう一度読み返したくなった。

---
『間違いだらけの文章教室』
高橋 源一郎 著
朝日新聞出版 朝日文庫(2019.4)
※2013年4月刊行『ぼくらの文章教室』改題・加筆
978-4-02-261962-4
(816/タ)

朝日新聞出版 立ち読み
  


Posted by なかほどちびた at 18:00Comments(0)

『夢見る帝国図書館』

2021年12月20日 / 備忘録:読んだ&読みたい本たち

読んだ本&読みたい本を
忘れないように。
備忘録。


『夢見る帝国図書館』
中島京子 著

『夢見る帝国図書館』




珍しく小説を読んだのでメモ。
昨年10月に読んだ本を、
いまだにおもしろかったな~と
しみじみ思ってます。

---
(出版社HP 一部引用)
本がわれらを自由にする

「図書館が主人公の小説を書いてみるっていうのはどう?」
作家の〈わたし〉は年上の友人・喜和子さんにそう提案され、
帝国図書館の歴史をひもとく小説を書き始める。

もし、図書館に心があったなら――資金難に悩まされながら
必至に蔵書を増やし守ろうとする司書たち(のちに永井荷風の父となる久一郎もその一人)の悪戦苦闘を、
読書に通ってくる樋口一葉の可憐な佇まいを、
友との決別の場に図書館を選んだ宮沢賢治の哀しみを、
関東大震災を、避けがたく迫ってくる戦争の気配を、どう見守ってきたのか。

(以下略)
---

こどもが生まれる前に
行っときゃよかったな…
すぐ側にいたのにな…

---
『夢見る帝国図書館』
中島京子 著
文藝春秋(2019.5)

(913.6/ナ)

第30回紫式部文学賞(宇治市) 受賞
  


Posted by なかほどちびた at 18:00Comments(0)

『こうしておれは父になる〈のか〉』

2021年11月13日 / 備忘録:読んだ&読みたい本たち

読んだ本&読みたい本を
忘れないように。
備忘録。


『こうしておれは父になる<のか>』
本人 著

『こうしておれは父になる<のか>』




出産や子育てに関するエッセイを
ずっと遠くに感じていた20代、30代でしたが、
よもや自分が親になるとは思わずにおりました。
まんがエッセイも、完全に他人事としてとっても楽しく読んでおりました。

そんな私と同じく、
遠くのことと感じていたであろう
妊娠・出産・育児という大仕事に直面した
父親たちの叫び声(産声?)が聞こえるかのような
珠玉の作品。

---
(帯一部引用)
「おれたちの敷居を下げる育児エッセイが必要だ。」

父親になるってどういうこと?
ググっても答えが出ないから自分で考えてみた。

はじめての妊娠、出産、子育てに家族で立ち向かう20ケ月余を父親目線で綴る。
『cakes』連載に妊娠編を加えて書籍化。
---

出産を自分ごととして懸命にとらえ、
パワフルな奥様に怒られつつも、
無我夢中で育児に取り組むさまを
おもしろおかしく書いていて
やはりとっても楽しく読みました( ̄ー ̄)ニヤリ

同時期に読んだ2冊、
海猫沢 めろん 『パパいや、めろん 男が子育てしてみつけた17の知恵』
角幡 唯介 『探検家とペネロペちゃん』
も楽しかったが、『こうしておれは父になる<のか>』は
「明日親になってしまうけどどどどどどうしよう!」
と焦る男性にもオススメできると思う。

---
『こうしておれは父になる<のか>』
本人 著
イースト・プレス(2019.8)
978-4-7816-1813-5
(598.2)  


Posted by なかほどちびた at 18:00Comments(0)

『世界はもっと美しくなる 奈良少年刑務所詩集』

2021年10月20日 / 備忘録:読んだ&読みたい本たち

読んだ本&読みたい本を
忘れないように。
備忘録。


『世界はもっと美しくなる 奈良少年刑務所詩集』
詩:受刑者、編:寮 美千子

『世界はもっと美しくなる 奈良少年刑務所詩集』書影



---

(出版社HP 紹介文)

少年受刑者たちの感動の詩集。

加害者である前に被害者だった──。
「詩」が心の扉を開いた瞬間、宝石のような言葉たちが紡がれる。

受刑者たちの固く閉ざされた心の扉が開かれたとき、
溢れでてくるのは、人への思いやり、純粋さや優しさ。
こんな子たちがなぜ犯罪者になってしまったのか。

心を耕されることなく荒れ地で育った子どもたち。
奈良少年刑務所の「社会性涵養プログラム」は、
詩の創作を通じて、荒れ地に水を注ぎ、耕し、
彼らに本来の「人間らしさ」をとりもどさせた。
変貌を遂げた受刑者たちが紡いだ詩集。


NHKラジオ第1放送「すっぴん!」
高橋源一郎さん担当回で紹介され、
大反響を読んだ一冊(2019年)。

---

数年前まで放送されていた「すっぴん!」という
朝のラジオ番組が大好きで、出勤の時間に聴いていた。

高橋源ちゃん、宮沢章夫さん、サンキュータツオ氏
興味深い本をたくさんご紹介くださっていた。

毎週金曜の「ゲンちゃんの現代国語」のおかげで
選書ストックが充実しました。お世話になりました。

さてさて。
その中の一冊が今回の本。
昨年読んで、文字通り「ハッ」とさせられた書です。

表紙の写真は、国指定重要文化財となった元奈良少年刑務所の美しい外観。
レンガ造りの瀟洒な建物は刑務所だったとは思えない。

2017年までは刑務所として利用され、その後史料館となり、
今後はホテルとして利用されるとのこと。

編者 寮さんは、彼らと関りがなくなることを
寂しく思っている様子でした。


---
『世界はもっと美しくなる 奈良少年刑務所詩集』
詩:受刑者、編:寮 美千子
ロクリン社(2016.10)
978-4-907542-33-7
(911.5/セ)  


Posted by なかほどちびた at 08:00Comments(0)

『発達障害の僕が「食える人」に変わったすごい仕事術』

2021年10月10日 / 備忘録:読んだ&読みたい本たち

読んだ本&読みたい本を
忘れないように。
備忘録。


発達障害の僕が「食える人」に変わったすごい仕事術
発達障害サラリーマン 借金玉 著

「この本の中心テーマは"生存"です」
と、いきなりの変化球です。

ビジネス書とは銘打ちつつも、
失敗話、トライアンドエラーの連続の半生を
笑えるカンジで書かれております。

…私にとっては笑えないような逸話もあります。


---

(裏表紙 一部引用)

自分は「大人の発達障害」なのでは、
と悩む人が多いなか、
その解決策を具体的にしました本は少ない―。

そんな悩みを抱えていた著者が、試行錯誤の末に
身に着けたライフハックを詰め込んだのが本書です。

「普通」には生きられなくても、
食べていくことはできるし、生きていくこともできる。
仕事や人間関係がうまくいかない全ての人のための
「日本一意識が低い」自己啓発書。

---

第2章 全ての会社は「部族」である
は、この本イチバンの妙味を味わえるところでしょうか。

---

発達障害の僕が「食える人」に変わったすごい仕事術
借金玉 著
KADOKAWA(2018.1)
978-4-04-602076-5
(366.2/シ)

試し読み KADOKAWAサイトへ
  


Posted by なかほどちびた at 08:00Comments(0)

『ベルリンうわの空』

2021年09月13日 / 備忘録:読んだ&読みたい本たち

読んだ本&読みたい本を
忘れないように。
備忘録。

『ベルリンうわの空』
香山哲 著
『ベルリンうわの空』


マンガ、大好きっ!!
寝る間も惜しんで読むのは、やはりマンガなのである。
子どもの頃マンガ家にもなりたかったな…。

家に増えていく単行本を前に途方に暮れる。
近頃はもっぱらデジタルも活用しておりますが、
如何せんアナログ時代の人間でありまして。
好きなマンガ家の作品は紙で読みたい。
もちろん図書館で借りるのも手です。

この本はなんだかそんな私をも包んでくれる
懐の深い作品です。

---
(帯 一部引用)
ここもしかしたら最高の街なんじゃない!?
各所でじわじわ話題沸騰中の不可思議ドイツ移住記第1章!
宝島社「このマンガがすごい!2021」オトコ編 第10位!
---
(あとがき 一部引用)
<中略>特に産業革命以降、何かを経営する人たちは、動かせる資産の多さや稼ぐ効率の良さ、市場独占力の強さや法律との駆け引きなど、激しい競争を命がけでやってきた。いつしか普通に働く人たちも、自分たちの人材としての市場価値を競争させ、高い稼ぎを目指す人が増えた。それでも、弱肉強食のルールを望まない人たちの生き方が守られていたり、すべての人にフェアな世の中であろうとする社会が自分は好きなのだと思う。

そういう街は「損得や競争は重要であると同時に、人間社会のほんの一部でしかない」ときちんと表明してくれている。
---

ところで、図書館によってはマンガ購入の壁が高い館もある。
大切な財源を「マンガなんかに」使うとはなにごとだ!
と、言ってくる方がいるとかいないとか。
その人は何時代の人かね。

---
『ベルリンうわの空』
香山哲 著
イースト・プレス(2020.1)
978-4-7816-1849-4

『ベルリンうわの空 ウンターグルンド』
著者、出版社 同上(2020.10)
978-4-7816-1927-9
(726.1/カ)

生きやすい街を求めて。ドイツ移住の日々を描く香山哲さん「ベルリンうわの空」インタビュー;好書好日 心をやすめる本
  


Posted by なかほどちびた at 08:30Comments(0)

『人新世の「資本論」』

2021年09月01日 / 備忘録:読んだ&読みたい本たち

いつも無意識に行う行動は
時には間違っていることもある。

売れているから、
という理由で
ある本を手に取らない。

わたくしがバカでした。

今、読んでいます。

---

読んだ本&読みたい本を
忘れないように。
備忘録。


『人新世の「資本論」』
斎藤 幸平 著

その後、読了したかと問われれば、
答えはノン、でございます。

さすが人気作品、
他の利用者から予約が入り、
泣く泣く返却いたしました。
読んだらまたこのブログに記載いたします。

---
人新世の「資本論」(集英社新書)
斎藤 幸平 著
集英社(2020.9)
978-4-08-721135-1
(331.6/サ)  
タグ :読書資本論


Posted by なかほどちびた at 23:11Comments(0)

『女たちのシベリア抑留』

2021年08月19日 / 備忘録:読んだ&読みたい本たち

読んだ本&読みたい本を
忘れないように。
備忘録。


『女たちのシベリア抑留』
小柳ちひろ 著

『女たちのシベリア抑留』書影



3月に読んだ本が良かった。

---
(帯一部引用)
従軍看護婦、軍属、電話交換手、民間人、受刑者
1000人近い女性たちがシベリアで収容生活を送った。
集団で抑留を耐えた少女たち、帰国を拒否した元女囚人、
収容所で出産した女性、ソ連兵にさらわれた少女

女性が「戦争」に巻き込まれるとは、こういうことだ。
---

旧日本軍と行動を共にした従軍慰安婦が
戦後もその土地に住み続けた事実は
各地で残っている。

私も学生時代に、
慶良間諸島に行った際
島の博物館に展示された古い案内板に
きちんと記載されているのをみて
大変な衝撃を受けた。

そして、この書を読んでわかったのは、
従軍した女性やほかの女性たちが
本当につらくてひどい環境にいたことだ。


先日、ネットニュースに
旧満州国に、村総出の開拓団に参加して移民した女性が
やっとの思いで証言していたのが載っていた。
開拓団の幹部は、
銃を持ったロシア兵に
10代女子たちを差し出した。

開拓団と一緒に生きて帰り、
その村の人々とずっと戦後を生きてきた方だ。

生きていることを
どう思っただろうか。

---
『女たちのシベリア抑留』
小柳ちひろ 著
文藝春秋(2019.12)
978-4-16-391143-4
(210.7/コ)

書評 評者:寺尾紗穂 忘れられた存在 帰国後も「壁」朝⽇新聞掲載2020年02月29日

書評 白石公子 詩人、エッセイスト ソ連で収容所生活を送った1000人近い女性たち


※書影 使用許可 申請済  


Posted by なかほどちびた at 18:22Comments(0)

『チッソは私であった 水俣病の思想』

2021年08月13日 / 備忘録:読んだ&読みたい本たち

読んだ本&読みたい本を
忘れないように。
備忘録。

『チッソは私であった 水俣病の思想』
緒方正人 著

衝撃的な書でした。
2001年発行の"伝説的名著"を文庫化したとのことですが、
今の時代にこそ読まれるべき書です。
SDGsの、先を行く思想。

---
(裏表紙解説文 引用)
水俣病を引き起こした行政や企業=チッソとの苛烈な戦いの果てに、自身も患者であった緒方に訪れた「チッソは私であった」という衝撃的な啓示。漁師として不知火海と語り合い、水俣病を「文明の罪」として背負い直した先に、病とともに生きる思想が立ちあがる。水俣病が生んだ伝説的名著に、石牟礼道子による緒方評「常世の舟」を増補し、待望の文庫化。
◎解説=米本浩二
---

チッソ=加害企業
水俣病患者=被害者
という事実は変わらない。
緒方氏は、チッソに対する恨みを持ちながらも、
「狂った」瞬間に、自然に対する自分自身を含めた人間の罪をみてとった。
資本主義の罪とも言えるか。

---
(本文 引用)
水俣病事件に限定すればチッソという会社に責任がありますけれども、時代の中ではすでに私たちも「もう一人のチッソ」なのです。「近代化」とか「豊かさ」を求めたこの社会は、私たち自身ではなかったのか。
---

髙山文彦『ふたり 皇后美智子と石牟礼道子』(講談社 2015.9)
を1年ほど前に手に取った。

天皇と皇后が水俣病に向き合おうとする様子には、別段違和感を持たなかった。
沖縄や広島・長崎などへも訪問しているからだ。

でも、彼れらの行動をすべて同じ考えでとらえるのは
もしかしたら間違っていたのかもしれない。

彼らが「水俣を訪れる」という意味が、私にはまったく分かっていなかった。

---
『チッソは私であった 水俣病の思想』
緒方正人 著
河出書房新社(2020.12)
978-4-309-41784-4
(493.1/オ)

書評 毎日新聞 2021/1/9 東京版朝刊  


Posted by なかほどちびた at 17:00Comments(0)

『エンド・オブ・ライフ』

2021年07月17日 / 備忘録:読んだ&読みたい本たち

読んだ本&読みたい本を
忘れないように。
備忘録。


『エンド・オブ・ライフ』
佐々涼子 著

『エンド・オブ・ライフ』




先日、知人から教えてもらった
「帰ろう」という曲(歌詞)と
リンクしてしまった。

「ください ください ばっかで 何も あげられなかったね」
「全て与えて帰ろう」
と藤田 風さんはうたう。

帰る場所ってどこだ。
キリスト教でいう「主の御もと」なのか。
どこから来てどこへ行くのか。
わからないから、死は恐ろしくて苦しい。

でも…
死んだ瞬間に
「あんたの人生素晴らしかった!」
と拍手をもらったら…うれしくてゲラゲラ笑ってしまうかも。
死んでるけどね。

---
(帯 引用)

「命の閉じ方」をレッスンする。

Yahoo!ニュース 本屋大賞2020年ノンフィクション本大賞受賞

患者の最期の望みを
献身的にかなえていく医師と看護師たち。
最期を迎える人と、
そこに寄り添う人たちの姿を通して、
終末期のあり方を考えるノンフィクション

---
『エンド・オブ・ライフ』
佐々涼子 著
集英社インターナショナル(2020.2)
978-4-7976-7381-4
(490.1/サ)

・集英社インターナショナル立ち読み

・第52回大宅壮一ノンフィクション賞候補 選評

---  


Posted by なかほどちびた at 09:00Comments(0)

『赤ちゃんをわが子として育てる方を求む』

2021年07月16日 / 備忘録:読んだ&読みたい本たち

おっとっと。
前回の記事アップからあっという間にひと月が経過。

読んだ本&読みたい本を
忘れないように。
備忘録。


『赤ちゃんをわが子として育てる方を求む』
石井光太 著


日本では昭和63年まで
同国籍間での養子縁組は
違法だったそうです。
(知らなかった…)

菊田昇さんは実在の人物で、
妊婦や赤ちゃんの命に係わる問題を
どうしてもほっておけなかった。

堕胎した胎児が泣き出して
寒い手術室に放置する場面など、
もう本当に辛い。

タイトルは作中、菊田医師が
新聞で養子の募集をする広告文です。
(それは…フィクション?事実?)

『遺体』や『神の棄てた裸体』、児童書など
石井さんの著書をいくつか読んでいます。
しかし小説は…わたくしとしてはドキュメントの方が好みです。

---
(帯 引用)
ノンフィクションの旗手・石井光太が実話をもとに紡いだ感動の小説

1970年代に起きた「赤ちゃんあっせん事件」の事実

1926年石巻に生を受けた菊田昇は、母が営む遊郭で育つ。
東北大学医学部へ進み、産婦人科医となった昇は、
小さな命を救うため―
望まぬ妊娠をした女性と
子供を望む夫婦の橋渡しを始める。
それは法を犯すことでもあった。
その事実が、新聞のスクープで明るみになり、
世間を揺るがす事件に発展。

日母からの除名処分、国会招致、家宅捜査など、
幾多の試練が降りかかる中、国を相手に闘い続け、
1987年「特別養子縁組制度」を勝ち取った。

東北の地で小さな命を守り続けた信念の医師がいた。
本年必読の書。

---
『赤ちゃんをわが子として育てる方を求む』
石井光太 著
小学館(2020.4)
978-4-09-386574-6
(913.6/イ)
書評 WEB本の雑誌
書評 読書人WEB  
タグ :読書


Posted by なかほどちびた at 16:47Comments(0)

『あきらめる勇気』

2021年06月03日 / 備忘録:読んだ&読みたい本たち

読んだ本&読みたい本を
忘れないように
備忘録。

『あきらめる勇気』
古宮 昇 著

副題
自分の心を「傾聴」したら
本音で大切なことがみえてきた

---
(一部引用)
他人の期待に応えるには
人生はあまりにも短すぎる。

自分は死ぬという事実に
直面することが大切です。
---

普段、何気ない瞬間にも
「選択」する機会があり、
後から振り返ると
それが人生の岐路だったりする。

選択を誤ったのではないか。
複数の「選択肢」のうち
もし選ばなかった道に進んでいたら
どうなっていただろうか。

この本では
選んだ自分を肯定する方法(ワーク)を
解説している。

「失ったものは美しくみえる」
選ばなかった方が良く見えるのは
きっと幻想だよ、と優しく気づかせてくれる。

ホントのこと言うと
私は過去のことを反芻する気性です。
この本を読んで、うじうじ悩みがちな私は
ちょっぴり前向きになれました。
…タイトルから、前向きになれそうだと確信して
買ったケロね。

---
『あきらめる勇気』
古宮 昇 著
フォレスト出版(2020.12)
978-4-86680-110-0
(146.8/コ)  

Posted by なかほどちびた at 08:00Comments(0)

『子どもを本好きにする10の秘訣』

2021年05月20日 / 備忘録:読んだ&読みたい本たち

読んだ本&読みたい本を
忘れないように。
備忘録。


『子どもを本好きにする10の秘訣』
高濱正伸、平沼純 著


職業柄(?)、たまにいただくご質問がある。

うちの子に本を読ませるには
どうしたらよい?

宿題のため、
子どもに文章を書かせているが、
語彙力に乏しい。
本を読めば語彙力豊富な文章が書ける?


私の喉まで出かかる回答は…
まずは、あなた(お母さんやお父さん)が
本を好きになってください🥰

しかし、おそらく
求められているのは即効性。

例えば
明日から〇〇をしたら本を読みます!
本を読んだら学校の成績が伸びます!
などなど、即効性があって
本を読むメリットを説いてほしい、と
おやごさんの心の声が聞こえるようですが
私も言いたい。

好きになれ、と言われて
果たして好きになるだろうか(いやならない)。
本も恋人も同じだと思われる。

イヤ、マジ、大人だってそうだと思うよ。
私だって、今から数学を好きになれ
と言われても、まったくそんな気になれない。

…でも、途方にくれている親に
そんな無情なことばをかけるわけにもいかず。
名回答(または上手な言い訳)を考えていたところ
この本があった!とばかりに飛びついた。

---
(カバー文 引用)
生まれつき本が嫌いな子どもはひとりもいません。

でも、本に興味関心を抱かせるには、
ちょっとしたコツがあります。

書店で本を同時に2冊買う作戦、
図書館で10冊借りて選ばせる方法、
読み聞かせは自然な声で、
外遊びが好きな男の子も夢中になる本はこれ!
など、すぐに役立つ内容が満載です。

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そうだ!この本をオススメするとよい!

(よい逃げ道があったぞしめしめ)
と思ったかどうかは秘密です。

ちなみに「10の秘訣」も書かれてますが、
どれも楽しいことばかりでっせ。

8)絵や音楽、伝統芸能など、ほかの芸術にも触れよう
とかね。

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最後に、「読書の権利10カ条」を紹介したページからも引用。

 読書の権利の第1条 「読まない」権利

フランスの文学者ダニエル・ペナックの
エッセイの中に記載があると紹介している。

本とは決して「読まなければならない」ものではない
読書は決して万能ではないと認める

薦める大人の側にも
ある種の気持ちの軽さが必要だ

著者は
「子どもに薦める立場からこう言うのもなんですが」
と述べつつも、「読書のための読書」であってはならない、
と付け加えている。

---
『子どもを本好きにする10の秘訣』
高濱正伸、平沼純 著
実務教育出版(2016.11)
978-4-7889-1196-3
(379.9/タ)
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タグ :読書


Posted by なかほどちびた at 19:17Comments(0)

『復帰後世代に伝えたい「アメリカ世」に沖縄が経験したこと』

2021年05月15日 / 備忘録:読んだ&読みたい本たち

読んだ本&読みたい本を
忘れないように。
備忘録。


『復帰後世代に伝えたい「アメリカ世」に沖縄が経験したこと』
池間一武 著

昼に
復帰の日だね、
と母に話を振ったら
復帰の年の10月に
関西へ仕事に旅立った話をされる。

なので
パスポートは
必要なかったそうな。

5月15日は
"日本復帰記念日"
“沖縄祖国復帰記念日”
どちらの名称を使いましょう?

---
(帯 一部引用)

「通貨切り替え」
「琉米親善」
「強制土地接収」
「高等弁務官」
そして「沖縄返還」
「不発弾処理」まで、
次代のキーワードを手がかりに、
"沖縄がアメリカだった"頃を
浮き彫りにする。

---

モノクロ写真が豊富に掲載されていて
とても読みやすそうな書です。
それもそのはず。
この本は
「アメリカ世」を知らない中高生向けに編集されたものです
とのこと。

ところで
復帰について書かれた本で
児童向けの本が見当たらず。

探してみたいと思います。

母の復帰直後の思い出話は
「ドルを円に換算して買い物をするので
時間がかかった」
とのこと。

1ドル=360円の時代があった。

---
『復帰後世代に伝えたい「アメリカ世」に沖縄が経験したこと』
池間一武 著
琉球プロジェクト(2016.7)
978-4-908598-03-6
(K219.9/チ)
https://bit.ly/3hoH9y1  

Posted by なかほどちびた at 17:48Comments(0)

『共感障害「話が通じない」の正体』

2021年04月29日 / 備忘録:読んだ&読みたい本たち

読んだ本&読みたい本を
忘れないように。
備忘録。


『共感障害 「話が通じない」の正体』
黒川伊保子 著

ベストセラー『妻のトリセツ』脳科学者の著書。

帯の文章にドキッと。
挨拶を返さない
人の話にうなずかない
同僚の片付けを手伝わない
目を合わさない
「当たり前のこと」をしない人々

「ゆとり世代」の特徴として
意味付けられてしまうようなカンジです。が!

---
(一部引用)
コミュニケーションは「概念」である。
「人と会ったら、ウェルカムの表情や態度を示して、挨拶する」
という概念は、世界中の民族が持っている。

このような所作に伴う概念は、
授乳時の親や養育者から受取るなど
8歳(小脳発達臨界期)までに
周囲の所作に共鳴しながら自然に身に着けるものである。
---

とのこと。

そして、この本のすばらしいとこは
「共感障害」の正体を明かした先にある
「共感障害の方をどのように導くか」
「共感障害と(診断された人は)どのようにつきあったらよいか」
にも注目しているとこ…でしょうか。


キーワードは「ミラー・ニューロン」。
…って何?
これから読むとこです。

「エナジー・バンパイア」ということばも
強い力をもったことばです…

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『共感障害 「話が通じない」の正体』
黒川伊保子 著
新潮社(2019.4)
978-4-10-352551-6
(491.3/ク)  
タグ :読書


Posted by なかほどちびた at 16:37Comments(0)